勝利和解のご報告

勝利和解のご報告

 今年3月後半から中央労働委員会での和解協議に臨んで参りましたが、このたび9月13日、和解が成立しました。笹川保健財団が遺憾の意を表明した上での和解です。稲葉さんと大久保さんの国立ハンセン病資料館への職場復帰を私たちは求めて来ましたが、結局2人の復職は叶いませんでした。しかしそれと引き替えに、全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)をはじめとしたハンセン病回復者や家族の意向を尊重すること、職場での労働組合活動を認めること、ハラスメント対策を講じることなど、資料館を正常化していくための足がかりとなる、私たちが望んだいくつもの条件を手に入れることができました。笹川保健財団が組合に支払う解決金も、非を認めたに等しい金額だと思います。2人が職場に戻れないのは本当に残念ですが、私たちの勝利に近い和解内容だと考えています。また異例のことですが、和解に際し中央労働委員会の公益委員からは、国立ハンセン病資料館は大きな社会的意義を持つ施設であるから、受託者と労働組合の双方が、きちんと役割を果たしていってもらいたいとの希望が述べられました。

 2020年3月末の雇い止めから3年半に及んだ不当解雇撤回を求める労働争議は、これで終了となります。みなさまからこれまでいただきましたご支援に、心より感謝を申し上げます。今後、私たち国公一般国立ハンセン病資料館分会は、今回手に入れた和解条項の実現をめざす活動へと、ステージを移して参ります。引き続き、みなさまのご注視とご支持を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

20230913 中労委和解協定

20230915 国立ハンセン病資料館不当労働行為事件・勝利解決にあたっての声明